離婚の切り出し方 | タイミングや切り出す前後にやるべきこととは?

離婚を切り出すタイミングは?
離婚を切り出す前にやっておくべきことは?
離婚を切り出した後の注意点は?
離婚を切り出した後にやるべきことは?

この記事ではこのような悩み、疑問にお答えします。

離婚を切り出すには適切なタイミングがあります。このタイミングを誤ると、のちのち困るのはあなたかもしれません。また、相手あってのことですから、離婚を切り出したからといってすぐに離婚できるわけではありません。離婚を切り出した後にかかる期間も考慮した上で、離婚を切り出す必要があります。
今回は、離婚を切り出すタイミングや切り出す前にやっておくべきこと、切り出した後の注意点、切り出した後にやるべきことについて解説していきたいと思います。

離婚を切り出すタイミング

まず、離婚を切り出す一般的なタイミングとしては、

離婚の意思が固まり、離婚の準備を整えて、離婚後の生活の不安が解消できた時点

が基本です。
反対に、離婚の意思が固まっていない、離婚の準備が整っていない、離婚後の生活の不安が解消できていない段階では離婚を切り出すべきではありません。
もっとも、配偶者からDVを受けている、子どもが虐待を受けているなど、あなたや子どもの命への危険が差し迫っている場合は、いち早く身の安全を確保すべきです。

【状況別】離婚を切り出すタイミング

離婚を切り出す一般的なタイミングは前述したとおりですが、ここでは、「子どもがいる場合」と「配偶者が会社勤めの場合」にわけて、より具体的に離婚を切り出すベストなタイミングを考えていきましょう。

子どもがいる場合

まず、乳幼児、幼児の子どもがいる場合は、子どもへの精神的な負担を考えて、子どもが離婚のことを理解できるようになる前に切り出して離婚することがポイントです。筆者個人としては、遅くとも子どもが小学2年になる前までには離婚しておきたいところだと考えます(子どもによって個人差はあります)。
もっとも、それ以降も、離婚を切り出すべきではないというわけではありません。子どもが一人前の大人になるまでには、少なくとも20年前後は必要です。その間、子どものためだけにあなたの人生を犠牲にするのはとても酷な話です。
いずれのタイミングで離婚を切り出すにせよ、子どもがいる場合は、どうすることが子どもにとって一番よい方法なのか、子どもに不自由な生活を送らせずに済むのか、離婚を切り出す前からしっかり考え、準備しておくことが大切です。

子どもが保育園、幼稚園、学校に通っていて、転園、転校を必要とする場合は、子どもの立場に立って、新年度(あるいは、新学期)に照準を合わせて離婚を切り出した方がよいです。ただし、保育園、幼稚園の場合、いつでも転園できるとは限りませんので、まずは離婚後に通園する保育園、幼稚園の情報を集めていくことが先決です。

配偶者が会社勤めの場合

配偶者が会社勤めの場合は、配偶者が会社を退職する数か月後、数年後を見計らって離婚を切り出すのも一つの方法です。主な理由は2つです。
一つは、この段階に至ると、ある程度の資産を構築している場合も多く、財産分与、慰謝料などを名目にお金を払ってもらえる可能性があるからです。配偶者が退職金を受け取ることができる可能性が高い場合は、その一部を財産分与の対象とすることができます。
もう一つは、子育てがひと段落し、子どもよりも自分に使える時間とお金が増えるからです。子どもが成人している場合は、離婚にあたって取り決める項目も少なくなりますから、その意味で離婚を切り出しやすいといえます。

※熟年離婚の場合は、離婚後に定期収入を確保できるかを検討しましょう。無職の方は、就職活動の必要の有無や年金分割の可否、年金額の試算などを検討しましょう。

離婚の切り出す前に検討しておくべき5つのこと

離婚を切り出すにしても、切り出した後の話し合いをスムーズに進めるためには、あらかじめ以下のことを検討しておく必要があります。

離婚理由

まずは、ご自分なりの離婚理由を明確にしておきましょう。
協議離婚、調停離婚では必ずしも離婚理由を明確にする必要はありませんが、離婚を切り出した後、相手が一番気になることは「なぜ、あなたが離婚したいと思っているのか」ということでしょう。離婚を切り出した後は、その疑問に正直に応える必要があります。離婚理由が曖昧だと相手の納得をえられず、離婚に合意できない可能性もあります。

切り出す方法

次に、どうやって離婚を切り出すかです。
離婚の切り出し方としては「口頭」、「電話」、「メール」、「手紙」が考えられますが、同居している場合は口頭で切り出すのが基本です。口頭以外の方法だと、相手に不快な思いをさせ、話し合いがこじれる可能性があります。一方、別居している場合は、口頭以外の方法を使ってもよいでしょう。手紙(書面)で切り出す場合は内容証明を使う手もあります。電話、メール、手紙で伝える場合は、記録して残る可能性があることも頭に入れて、言い方や文面などには細心の注意を払ってください。

切り出すタイミング

次に、離婚を切り出すタイミングです。
あらかじめ相手があなたの話に耳を傾けてくれるタイミングを探し、そのタイミングを見計らって切り出すのがよいです。相手が忙しいとき、疲れているとき、喧嘩した直後などは避けましょう
また、子どもの前で離婚の話し合いをするのは避けた方がよいため、子どもがいないときに切り出した方がよいです。難しい場合は近くの親に子どもを預かってもらうことなどを検討しましょう。

切り出す場所

次に、離婚を切り出す場所です。
自宅は、第三者の目が届かないためお互いが冷静に話し合うことができないおそれがあるためおすすめできません。また、親や親族、知人の自宅は、相手に威圧感を与えてしまい、のちのち話がこじれる原因にもなりかねませんから、相手の真の同意がない限り、避けた方が無難です。
おすすめは、レストランなどの第三者の目が届きやすく、かつ、プライベートもある程度確保できるような場所です。事前に下調べしておきましょう。

間に入ってもらう人

最後に、話し合いの間に入ってもらう人です。
離婚の話し合いは二人きりで行うのが原則ですが、一対一で話し合うことに自信がない場合は間に入ってもらう人を検討しておきましょう。まずは、親や親族、友人(できれば、離婚経験者)に入ってもらえないか検討することをおすすめしますが、話し合いはあくまで公平に進めなければいけませんので、あなたに一方的に肩入れするような人は適任とはいえません。ある程度の費用負担もやむを得ないと考える場合は、弁護士がもっとも適任者といえます。

離婚を切り出した後の注意点

ここからは離婚を切り出した後の注意点をみていきます。

離婚したいことだけを伝える

まずは、離婚したいことだけを伝えるだけで十分です。感情的にならず、理由もシンプルに伝えます。離婚の条件などは、次回降の話し合いで詰めていきましょう。

相手の話にも耳を傾ける

次に、相手の話にも耳を傾けることです。あなたに言い分があるように、相手にも言い分があります。話を途中で遮らず、相手の話を最後まで聞くようにしてください。

相手を非難しない

次に、相手を非難しないことです。相手から嫌なことを言われても応戦してはいけません。話し合いでの解決を目指す場合は、はじめから話をこじらせないことが大切です。

あなたが相手に不満をもっているのと同じように、相手もあなたに不満をもっています。相手のことを非難したり、責めたりすると、相手からも応戦され、これ以上話し合いが進まなくなる可能性もありますので注意が必要です。

話し合いを一回で終わらせようとしない

次に、話し合いを一回で終わらせようとしないことです。養育費などの離婚条件について、お互いが納得のいく内容で合意するには、何度も話し合いを重ねる必要があります。

すぐに離婚できるわけではない

次に、離婚を切り出したからといってすぐに離婚できないことです。離婚の話し合いは長期戦を覚悟し、そのことを前提に準備を進めておく必要があります。

離婚を切り出すと不利になる?

なお、離婚を切り出すとその後の話し合いで不利になるのでは?と心配される方がいますが、自分から離婚を切り出しても不利になることはありません。確かに、離婚を切り出した後に話し合う離婚条件では有利不利が出てくるかもしれませんが、少なくとも話し合いを切り出したこと自体をもって不利になることはありません。

離婚を切り出した後の流れ

離婚を切り出し、離婚に合意できた後は離婚条件について話し合っていきます。まずは、離婚準備の段階で考えておいたあなたの希望を相手に伝え、相手が合意できるかどうかを確かめます。
合意できる場合は口約束に終わらせず、合意した内容を書面に残しておくと安心です。特に、養育費や慰謝料などの金銭の取り決めをした場合は離婚公正証書を作成することをおすすめします。
一方、合意できない場合や修正を求められた場合は、相手の意見にも耳を傾け、お互いが合意できる内容を探っていきます。最終的に合意できた段階で書面を作りましょう。

まとめ

離婚を切り出すタイミングは、離婚の意思を固め、離婚の準備や切り出す準備が整ってからが基本です。もっとも、子どもがいる場合などは、それぞれの状況に応じて、いつがベストなタイミングか見極める必要があります。また、離婚を切り出したからといってすぐに離婚できるわけではありません。離婚を切り出した後は、離婚に向けた話し合いを重ねる必要があります。相手や話し合う内容によっては長期戦を覚悟しなければなりませんので、そのことを前提に準備を進めておく必要があります。

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投稿者プロフィール

小吹 淳
小吹 淳
離婚分野を中心に取り扱う行政書士です。 行政書士に登録する前は法律事務所に約4年、その前は官庁に約13年勤務していました。実務を通じて法律に携わってきた経験を基に、離婚に関する書面の作成をサポートさせていただきます。