【離婚成立日】はいつ?協議、調停など離婚方法にわけて解説します

  • 離婚はいつ成立するのですか?
  • 協議、調停、裁判の離婚成立日はいつですか?

この記事では上記のような疑問、悩みにお応えします。

離婚成立日は新しい人生を歩むためのスタートライン。いつ離婚が成立するのか気になる方も多いのではないでしょうか?

そこで、今回は、離婚方法ごとの離婚成立日について詳しく解説していきたいと思います。

協議離婚の離婚成立日

まず、協議離婚は役所に離婚届を提出し、受理されることではじめて成立します。離婚届の受理が離婚の成立要件であることが他の離婚方法と大きくことなる点です。

そして、協議離婚の離婚成立日は、離婚届の提出方法によって微妙に異なります。そこで、以下では、離婚届の提出方法ごとの離婚成立日を解説していきたいと思います。

①役所に離婚届を持って行った場合

この場合は、役所の担当窓口に離婚届を提出した日(届出日)が離婚成立日です。

離婚届の左上に離婚届の届出日を書く欄(「〇〇年〇月〇日届出」)がありますが、ここには役所に離婚届を提出する日を書きます。離婚届に不備があり後日訂正した場合も、訂正した日ではなく提出した日が離婚成立日です。

②開庁時間外または休日に離婚届を持って行った場合

この場合も、役所(宿直室)の窓口に提出した日が離婚成立日です。

離婚届の届出日の欄には実際に提出する年月日を書きます。離婚届の離婚届に不備があり後日訂正した場合も、訂正した日ではなく提出した日が離婚成立日です。

③代理人に離婚届を提出したもらった場合

代理人が役所の平日開庁時間帯に離婚届を持って行った場合の離婚成立日は①、開庁時間外または休日に持って行った場合の離婚成立日は②と同じとお考えください。

④離婚届を郵送した場合

この場合は、離婚届が役所に到達した日(受付日)が離婚成立日です。

離婚届の届出日の欄にはポストに投函する日を書きますが、離婚成立日は離婚届の到達日です。離婚届を郵送した場合は、役所から離婚届受理通知書が郵送されてきますから、それで離婚届の受理年月日(離婚成立日)を確認できます。

調停離婚の離婚成立日

調停離婚の場合は調停成立日が離婚成立日です。

調停は、裁判官が当事者双方の面前で調停で取り決めた内容を読み上げ、当事者双方がその内容でよいと合意の意思を示した段階で成立します。

審判離婚の離婚成立日

審判離婚の場合は審判確定日が離婚成立日です。

審判確定日は、夫婦が審判書謄本を受け取った日の翌日から起算して2週間の異議申立て期間を経過した日(15日目)となります。

① 審判日
・令和5年3月6日(月曜日)

② 審判書謄本送達日
・夫→同月7日(水曜日)
・妻→同月8日(木曜日)

・夫の異議申立て期間→3月22日(水曜日)まで
・妻の異議申立て期間→3月23日(木曜日)まで

③ 離婚成立日
・令和5年3月24日(金曜日)
=夫の審判確定日は3月23日、妻は3月24日ですが、遅い方の3月24日を離婚成立日とします。

このように、離婚成立日は審判書謄本がいつ送達されたかによって異なってきます。なお、異議申立て期間内に夫婦のいずれかから異議申立てがなされた場合は審判の効力は失われます。

裁判離婚の離婚成立日

裁判離婚には和解離婚、認諾離婚、判決離婚があり、それぞれで離婚成立日が異なります。

和解離婚

和解離婚の場合は和解成立日が離婚成立日です。

認諾離婚

認諾離婚の場合は請求認諾日が離婚成立日です。

判決離婚

判決離婚の場合は判決確定日が離婚成立日です。

判決確定日は審判確定日と同様に考えます。すなわち、夫婦が判決書謄本を受け取った日の翌日から起算して2週間の不服申立て期間を経過した日(15日目)が判決確定日となります。判決確定日が異なる場合は、遅い方を離婚成立日とします。

離婚成立日の確認方法

協議離婚以外の離婚の離婚成立日は、裁判所が発行する書類(※1)でも確認できます。各書類は離婚届と同時に役所に提出しなければいけません(※2)。審判書謄本、判決書謄本は裁判所から送達されてきますが、それ以外の書類は裁判所に申請して取り寄せる必要があります(手続き終了後に、裁判所書記官から申請方法について説明を受けると思います)。

※1 調停は調停調書謄本、審判は審判書謄本、和解は和解調書謄本、認諾は認諾調書謄本、判決は判決書謄本
※2 調停・和解・認諾成立の日を含めた10日以内、審判・判決確定日を含めた10日以内に、役所に離婚届を提出する必要があります。

離婚届に離婚成立日を書く箇所がある

協議離婚以外の離婚では、離婚届の提出は離婚の成立要件ではありませんが、離婚届の提出自体は必要です。離婚届に調停離婚、審判離婚、和解離婚、認諾離婚、判決離婚の成立年月日を書く欄がありますので、これらの方法で離婚した方は離婚成立日を確認しておく必要があります。

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投稿者プロフィール

小吹 淳
小吹 淳
離婚分野を中心に取り扱う行政書士です。 行政書士に登録する前は法律事務所に約4年、その前は官庁に約13年勤務していました。実務を通じて法律に携わってきた経験を基に、離婚に関する書面の作成をサポートさせていただきます。