離婚後の仕事・就職先は決まっていますか?
- 離婚した後、きちんと生活していけるか不安です
- 今現在収入が少ないですが、どうすればいいでしょうか?
- 仕事を探す前にやっておくことはありますか?
- どんな支援制度がありますか?
- 仕事探しの際に受け取ることができるお金はありますか?
この記事では、このような疑問・悩みにお応えします。
離婚したくても離婚に踏み切れない。そんな方の足かせとなっているのが「離婚後の生活の不安」ではないでしょうか?今現在、収入がない(少ない)、相手の収入に頼った生活をしているという場合は、離婚後の生活が不安で離婚に踏み切ることができない、という方も多いと思います。
そんなときは、離婚前から定期的な収入を確保できる仕事に就いておくことをおすすめします。養育費など離婚後に受け取ることができるお金はありますが、それらだけで生活していくことは難しいですし、養育費については未払いのリスクがあります。仕事に就き、自力で稼いでいく力を身につけておくことで上のような不安を解消できるはずです。
そこで、今回は、離婚したいと決めたときにやっておくべきことや離婚後の仕事の探し方、仕事を探す上で活用を検討していただきたい支援制度や給付金について詳しく解説していきたいと思います。この記事が少しでもあなたの離婚後の生活の不安を解消するために役に立つことができれば幸いです。
目次
離婚を決めたら就職する、転職する、スキルアップする
離婚を決めたら真っ先に取り組まなければならないことが「お金」の準備です。
まずは今現在の生活を続けた場合の「離婚後の収入」と「離婚後の支出」を比較し、離婚後の生活に不安を感じないのであれば、お金に関しては準備する必要はありません。一方、離婚後の生活に不安を感じるようであれば収入を増やす、あるいは支出を減らすことを考える必要があります。
このうち収入を増やす方法としては、
- 就職する
- 転職する
- スキルアップする
ことが考えられます。
今現在、相手の収入に頼って生活している場合、お金に関して何も準備しないまま相手に離婚を切り出すと自力で稼ぐ力を身につけることができないまま離婚してしまい、離婚後の生活に困ってしまう可能性があります。
「養育費や児童手当、児童扶養手当などのお金があるから大丈夫!」などと考えているかもしれませんが、今現在安定した収入がない限りはこうしたお金だけで生活していくことは難しいといえます。養育費については確実に払ってもらえる補償はありません。
繰り返しになりますが、離婚後の生活に困ることなく安定した生活を送るためには、相手に離婚を切り出す前に自分で稼いでいける力を身につけておくことがとても大切です。
相手に離婚を切り出す前に就職、転職するのが理想
就職、転職するのは相手に離婚を切り出す前が理想です。
就職、転職するといってもすぐに就職、転職できるわけではありません。職種によってはスキルアップ、資格取得が必要な場合があります。また、希望する仕事がすぐに見つかるとは限りませんし、見つかったとしてもすぐに採用にたどりつけるわけでもありません。
さらには、離婚後の生活の不安を抱えたままの就職、転職活動は思いのほか大変です。子どもがいる場合は子育てに時間をとられ、就職、転職活動に時間を充てることができないでしょう。採用側からは「仕事と子育てを両立できるのか」と不安に思われ、採用を敬遠されるかもしれません。
一方、相手に離婚を切り出す前であれば、相手に収入や子どものことを任せながら、就職、転職活動に専念することができます。経済的にも精神的にも余裕のある段階から準備を進めておくことが大切です。離婚の準備を進めていることがバレないよう、相手には「家計の足しにしたい」、「人として成長したい」などと言ってうまく言いくるめておきましょう。
離婚後の仕事を探す前にやっておくこと
就職、転職することを検討している方は、離婚後の仕事を探す前に次のことをやっておきましょう。
- 自己分析する
- 履歴書、職務経歴書の作成
- 以下のチェック
・譲れない条件
・給料、社会保険
・勤務形態
・働きやすさ
・会社の応募条件 - 働き方を考える
- 離婚後の住まいを決める
- 子どもの預け先を決める
自己分析する
まずは、自己分析です。
あなたが今もっているスキル、経験、興味・関心、性格、強み・弱み、得意・不得意などを分析して、どんな仕事に就きたいか、就くことができるか、どんな仕事であれば高いモチベーションを維持しながら仕事を続けていけるかを分析します。自己分析することで適職を見つけやすくなります。やり方がわからない場合は、キャリアカウンセリングなどを活用する手もあります。
履歴書・職務経歴書を作る
自己分析が終わったら、履歴書・職務経歴書を作りましょう。
履歴書はあなたのプロフィールを書く書類、職務経歴書はこれまでの職務経歴を書く書類です。いずれも会社に第一印象を印象付けるものであるため、内容は正確に、綺麗に書きましょう。履歴書の「志望動機、自己アピール」の欄には自分の強みや経験を書き、他の応募者との差別化を図っておくことが重要です。
譲れない条件を考える
次に、あなたの中で「これだけは譲れない」という条件を考えておきましょう。
誰しも自分の条件に合う仕事に就きたいと思うのは当然ですが、すべての条件を満たす仕事などまずありません。何かをかなえるには、何かを犠牲にしなければいけません。自分の条件に合う仕事を追い求めると、いつまでも仕事が決まらない状況が続いてしまう可能性がありますので注意が必要です。

はじめはやりたい仕事に就けなくても、徐々にキャリアアップを図りながらやりたい仕事に就く、という考え方もできますね。
給料、福利厚生をチェックする
次に、給料と社会保険のチェックです。
離婚した後は自分の給料だけで生活費をまかなっていけるだけの金額は稼ぎたいところです。そのためには、この記事のはじめの方で述べたとおり、離婚後の収支を試算し、いくらであれば生活に困らないかを計算しておくことが大切です。また、給料のほか、福利厚生(社会保険、厚生年金、交通費、諸手当など)もしっかりチェックしておきましょう。
※養育費や児童手当などのお金は貯金にまわすくらいに考えておいた方が安心です。
勤務形態をチェックする
次に、勤務形態のチェックです。具体的には、
- 勤務時間
- 通勤手段、交通費の有無
- 通勤時間
- 残業の有無(有の場合は残業時間、残業代の内容)
- 異動・転勤の有無
- 休日
は最低限チェックしておきましょう。
先ほど述べたとおり、すべての条件を満たす仕事などありませんから、離婚後の生活を具体的にイメージし、「これだけは譲れない」という条件を設定しておくことが必要です。
働きやすさをチェックする
次に、働きやすい職場かどうかのチェックです。
働きやすい職場かどうかは実際に働いてみなければわからないところではありますが、まずは、
- 子育てに理解がある会社かどうか
- 同じ境遇にある人(女性、子育て世代)が多い会社かどうか
- 福利厚生や施設・制度がきちんと整備されているか
という観点から会社の募集内容をみてみるとよいでしょう。
会社の応募条件をチェックする
次に、会社がどんな人材を求めているかのチェックです。
あなたがいくら希望の会社への就職、転職を望んでも、会社が求める人材でなければ採用には至りません。年齢、必要なスキル・資格など、会社がどんな人材を求めているのかを把握しましょう。もし、スキルや資格など、自分に足りないものがある場合は取得に向けてはやめに行動に移すことが必要です。
働き方を考える
次に、どんな働き方をするかを考えておきましょう。働き方としては、大きく
- パート、アルバイト
- 派遣
- 正社員
- 在宅ワーク
にわけることができます。
以下、それぞれのメリット、デメリットについて解説しますので、働き方選びの参考にしてみてください。
パート・アルバイト
【メリット】
・求人件数が多い
・柔軟な働き方ができる
・異動や転勤が少ない
・未経験、経験が浅くても始められる仕事が多い
【デメリット】
・派遣や正社員と比べて給料が低い
・福利厚生を受けることができない場合がある
→健康保険・厚生年金保険に入れない場合がある
・賞与、退職金がない
※子どもが小さく手がかかる(子育てにお金がかからない)うちはパート・アルバイトで、子どもが大きくなり手がかからなくなったら(子育てにお金がかかるようになったら)正社員へ、という手もあります。正社員への道があるのか、過去に例があるのかもあわせてチェックしておくとよいと思います。
派遣
【メリット】
・パート・アルバイトに比べて時給が高い
・正社員に比べて柔軟な働き方がしやすい
・異動や転勤が少ない
・派遣会社のサポートを受けることができる
・転職しやすい
→様々な経験を積める、仕事を選べる
【デメリット】
・契約期間(3か月、6か月)が設定されている
→雇用が不安定
・賞与、退職金がない
・即戦力が求められる
→一定の資格・スキル、経験をもっていないと採用されずらい
※派遣も派遣先の会社によっては正社員への道が開かれているところがあります。ゆくゆくは正社員となることを考えている場合は、派遣会社または派遣先の会社に正社員への道が開かれているのか、過去に例があるのか確認しておきましょう。正社員として同じ会社に長く勤めることを考えている場合は「紹介予定派遣」が可能な会社を選ぶのも選択肢の一つです。
正社員
【メリット】
・安定した収入を得ることができる
・昇給や賞与があることが多い(会社によっては退職金がある)
【デメリット】
・異動や転勤の可能性がある
・残業がある
・柔軟な働き方が難しい
在宅ワーク
【メリット】
・通勤の必要がない
・時間、場所に縛られずに働ける
・柔軟な働き方ができる
・仕事によっては高収入も見込める
・人間関係に悩まずに済む
【デメリット】
・安定した収入を得ることが難しい
・福利厚生が完備されていない
→社会保険料は全額自己負担
・孤独になりやすい
・誘惑に流される可能性がある
→スマホ、テレビ、ゲームなどの誘惑が多い
※たとえば、パート・アルバイトを本業にして、在宅ワークを副業とする選択肢もあります。ただし、中には副業を禁止している会社がありますし、副業での年間の所得が20万円を超える場合は確定申告して税金を納める必要があることなどに注意が必要です。
離婚後の住まいを確保する
次に、離婚後の住まいを確保しておくことです。
離婚後の住まいは生活の基盤となります。離婚後の住まいをどこにするか勤務場所や働き方などが変わってきますので、離婚後の住まいも仕事のことと並行して考えておく必要があります。実家に住めば、小さい子どもがいても親が代わりにみてくれるので安心です。適当な選択肢がない場合は、社宅制度を採用している会社に応募してみるのも一つの方法です。
子どもの預け先を確保する
次に、子どもの預け先を確保しておくことです。
保育園に預ける予定の場合は離婚後の住まいの周辺に保育園があるかどうか、どんな保育園があるかどうか下調べしておく必要があります。また、いつでも入園できるわけではありませんし、正式に入園するまでにも期間が必要です。
子どもが小学生(特に、小学3年まで)の場合は、放課後の預け先(学童保育など)も検討しておく必要があります。離婚後に住む自治体によって子育て支援策が異なりますので、離婚後の住まいが確定したらどんな支援策があるのか確認しておきましょう。
離婚後の仕事の探し方
ここからは、離婚後の仕事の主な探し方について紹介していきます。
フリーペーパー・新聞(チラシ)
アナログ的な方法としては、フリーペーパーや新聞から探す方法があります。
フリーペーパーは地元企業の求人が中心に掲載されています。無料で手に入れることができますので、手軽に求人情報を手に入れることができます。ただ、有料の求人誌に比べると情報が薄く、パート・アルバイト中心なのが難点です。一方、新聞(チラシ)は有料である上に購読していないという方もいると思いますが、大手企業の求人情報も掲載され情報の信用度が高いことが特徴です。
求人・転職サイト
最も使われているのが、スマホを使って求人サイト、転職サイトから探す方法ではないでしょうか?
希望の条件を入力するだけで、いつまでも、どこでも気軽に仕事を探すことができます。サイトによっては、履歴書を作っておくことで条件とマッチする会社からスカウトを受けることもできます。応募の選択肢を広げる意味でも、まずはサイトに登録だけでも済ませておきましょう。
派遣会社
派遣として働くことを希望する場合は派遣会社に登録しておきましょう。
無料で登録できるところが多く、派遣会社に希望の条件を伝えておくと、担当者が希望の条件に沿った仕事を見つけてきてくれます。紹介料などの料金もかかりません。派遣会社によっては働く前の研修・就職サポート制度、仕事に就いた後のカウンセリング、相談制度が充実しているところもあります。
ハローワーク、マザーズハローワーク
公的機関での仕事探しといえばハローワーク(※)です。
ハローワークに登録されてある仕事は給与や待遇など最低の基準をクリアしたものばかりで、最新の情報を検索できる、担当者に相談できる点がメリットです。
ハローワーク内にある「マザーズハローワーク(マザーコーナー)」はひとり親向けに特化したハローワークです。キッズスペースを設けるなど子連れでも相談しやすい環境を整えているほか、ひとり親向けの求人情報や子育て支援に関する情報を提供したり、就職に役立つセミナーを開くなどしています。専任の相談員がマンツーマンで職探しから就職までをサポートしてくれるのも魅力です。「マザー」とついていますが男性でも利用できます。
※厚生労働省が公表している「令和3年度全国ひとり親世帯等調査結果報告書P84(表23-1)」によると、調査結果を得られた母子世帯「2,653世帯」のうち、「ハローワークを利用している又は利用したことがある」と回答した世帯は「67.2%」、「利用したことがない」と回答した世帯は「32.8%」となっています。
知っておきたい就業支援制度・給付金
就職・転職、スキルアップのために、様々な支援制度や給付金が用意されています。
ここからは、
- 雇用保険(※)に加入していない人向け→フリーランス、個人事業主 など
- 雇用保険に加入している人向け →健康保険に加入している人、相手の健康保険の被扶養者の人
- 離婚した人向け →シングルマザー、シングルファーザー など
にわけて、使うことができる支援制度・給付金について解説していきます。使うことができるものは、ぜひ積極的に使っていきましょう。
※雇用保険とは失業・就職(就職に向けた技能、資格の取得)・育児・介護などのためにお金を受け取ることができる保険。会社員(条件によってはパート、アルバイトも)は加入していますが、フリーランス、個人事業主などの自営業は加入していません。
雇用保険に加入していない人向け
フリーランス、個人事業主など、雇用保険に加入していない方は、一定の条件を満たせば「職業訓練受講給付金」を受けることができます。
〇受給条件
①次の条件を満たして「特定求職者」」に認定されること
・ハローワークで求職の申込みをしていること
・雇用保険被保険者や雇用保険受給資格者ではないこと
・労働の意思と能力があること
・職業訓練などの支援を行う必要があるとハローワークが認めたこと
②本人の収入(※)が月8万円以下であること
※税金がひかれる前の給与
③世帯(※)全体の収入が月25万円以下であること
※別居の配偶者も含みます
④世帯全体の金融資産が300万円以下であること
⑤現在住んでいるところ以外に土地・建物がないこと
⑥全ての訓練実施日に出席していること
⑦世帯の中に給付金を受給して訓練を受けている人がいないこと
⑧過去3年以内に、不正行為により、特定の給付金の受給したことがないこと
〇給付金額
・給付金 月額10万円
・通所手当 通所方法により異なる
〇手続き
・ハローワークで行います
雇用保険に加入している人向け
今現在自分自身で会社の健康保険に加入している、あるいは相手の健康保険の被扶養者であるという方は、一定の条件を満たせば「教育訓練給付金」を受けることができます。教育訓練給付金の受給要件は次のとおりです。
〇受給要件
①各給付金の対象講座の受講を終了すること(※)
→対象講座はコチラから検索できます
※講座受講終了後に給付金が支給されるため、はじめは受講費用を自己負担する必要があります
②次のいずれかの期間が経過していること
・初めて教育訓練を受ける場合
→雇用保険の加入期間が1年(※)以上
※専門実践教育訓練給付金を受ける場合は2年以上
・以前、教育訓練を受けたことがある場合
→前回の訓練開始日以降、雇用保険の加入期間が3年以上
〇手続き
講座受講終了後、ハローワークに対して申請します
参照:教育訓練給付制度 | 厚生労働省
なお、教育訓練給付金には「一般教育訓練給付金」、「特定一般教育訓練給付金」、「専門実践教育訓練給付金」があります。
一般教育訓練給付金
〇教育訓練対象講座(例)
・英語検定、TOIEC、簿記検定 など
〇給付金額
・受講費用の20%(上限10万円)
特定一般教育訓練給付金
〇教育訓練対象講座(例)
・介護職員初任者研修、大型自動車第一種免許 など
〇給付金額
・受講費用の40%(上限20万円)
専門実践教育訓練給付金
〇教育訓練対象講座(例)
・介護福祉士、看護師、美容師、社会福祉士、保育士、歯科衛生士 など
〇給付金額
・最大で受講費用の70%(年間上限56万円、最長4万円)
離婚した人向け
シングルマザー、シングルファーザー向けの主な支援制度、給付金としては、
- 母子家庭等就業・自立支援センター事業
- 自立支援教育訓練給付金
- 高等職業訓練促進給付金、終了支援給付金
があります。
母子家庭等就業・自立支援センター事業
ひとり親の方に向けて自治体レベルで行っている就業や自立のための支援事業です。
具体的には次のような支援事業を行っています。
・就業支援(就職・転職の相談、助言・支援など)
・セミナー、講習会、託児サービスの実施
・求人情報の提供
・在宅ワークに特化したセミナー、情報提供など
・養育費に関する法律相談、情報提供など
・面会交流の実施計画の作成、子の引き渡し、付き添いなど
支援センターは全国の各都道府県に最低1つは設けられていますので、まずは支援センターの場所や連絡先を把握しておくとよいでしょう。
自立支援教育訓練給付金
対象となる教育訓練の講座を受講し、終了した場合に、かかった費用の一部を補助してくれる給付金。先ほどの教育訓練給付金と併用することができます。
〇対象となる人
母子家庭の母または父子家庭の父で、現に児童(20歳未満の者)を扶養し、次の条件をすべて満たす方
・自治体から受講する講座(※)の指定を受けること
※対象講座はお住いの役所に問い合わせた方が確実です
・児童扶養手当の支給を受けているか又は同等の所得水準にあること
・講座の受講が適職に就くために必要と認められること
・過去に自立支援教育訓練給付金を受給したことがないこと
〇給付金額
経費の60%
・下限
→1万2,100円
・上限
雇用保険の一般教育訓練給付金または特定一般教育訓練給付金の対象講座を受講した場合
→最大20万円
雇用保険の専門実践教育訓練給付金の対象講座を受講した場合
→修学年数×40万円(最大160万円)
〇手続き
講座を受講する前にお住いの役所に相談しましょう
高等職業訓練促進給付金、終了支援給付金
対象となる資格取得のため、講座の受講中(上限4年間)に受給できる給付金が「促進給付金」、講座受講終了後に受給できる給付金が「終了支援給付金」です。
〇対象となる人
母子家庭の母または父子家庭の父で、現に児童(20歳未満の者)を扶養し、次の条件をすべて満たす方
・自治体から指定された対象資格(※)の講座(ただし、1年以上の修業が予定されているもの)を受講すること
※看護師、介護福祉士、保育士、理学療法士、作業療法士、歯科衛生士、美容師、理容師、調理師、栄養士、柔道整復師、歯科技工士、助産師、精神保健福祉士 など
・児童扶養手当の支給を受けているか又は同等の所得水準にあること
・1年以上講座を受講し、対象資格の取得が見込まれること
・仕事または育児と修業との両立が困難であると認められること
・過去に促進給付金、終了支援給付金を受給したことがないこと
〇給付金額
・促進給付
→住民税非課税世帯 10万円(修学最終年 14万円)
住民税課税世帯 7万500円(修学最終年 11万500円)
※非課税世帯で、かつ、20歳未満の子を3人以上養育している場合は、上記金額に次の額が加算されます(3人目以降の子どもの人数×1万円/月)。
・終了支援給付金
→住民税非課税世帯 5万円
住民税課税世帯 2万5,000円
〇手続き
講座を受講する前にお住いの役所に相談しましょう
まとめ
今回のまとめです。
- 離婚を決めた段階でお金の準備をする
- まずは離婚後の収支(概算)を計算してみて生活していけるかチェックする
- 収入が足りないと感じる場合は、相手に離婚を切り出す前に就職・転職、スキルアップを図っておく
- 仕事を探す前に、働き方や離婚後の住まい、子どもの預け先などについても検討しておく
- 仕事探しで迷ったら、ひとり親に特化したマザーズハローワークも活用してみる ・支援制度、給付金を積極的に活用する