• 離婚後の子どもの預け先はどこがありますか?

この記事ではこのような疑問、悩みにお応えします。

離婚後、子育てしながら仕事するときに真っ先に決めなければいけないことが「子どもの預け先」ではないでしょうか?子どもの預け先が決まらなければ自分の仕事の決まらない、安心して働くことができない、という方も多いでしょう。

そこで、今回は、子どもの預け先の候補を「0歳~就学前」と「小学生」にわけてご紹介していきます。子どもの預け先それぞれに特徴がありますので、うまく活用することで仕事と子育てとの両立も可能になるのではないでしょうか。

この記事を書いた人

行政書士・夫婦カウンセラー:小吹 淳
行政書士・夫婦カウンセラー:小吹 淳
離婚や夫婦関係でお悩みの方は一人で悩まず相談してみませんか?弊所の無料相談は時間制限、回数制限を設けていません。時間や回数を気にすることなく気軽に相談できます。ご相談ご希望の方は、「お問い合わせ」または「LINEで無料相談」よりお申し付けください。全国どこにお住いの方でも対応いたします。
プロフィールはこちら

子どもの預け先【0歳~就学前】

0歳から就学前の子どもの主な預け先としては、

  • 実家
  • 一時保育(一時預かり)
  • ファミリーサポートセンター
  • ベビーシッター(ベビー&キッズシッター)
  • 保育ママ
  • ショートステイ
  • トワイライトステイ

があります。

「実家以外の特徴を一気に見比べたい」という方は途中を飛ばして「まとめ」の表でご確認ください。

実家

まず、離婚後の住まいを実家にする方は、実家をそのまま子どもの預け先にできます

親には負担をかけてしまいますが、親が快く引き受けてくれて、親に子どもを預けることができるのであれば安心して子どもを預けることができます。これから紹介する預け先と異なり、諸手続きが不要なことや費用がかからない点も魅力です。

ただし、実家の場所によっては今の生活スタイルを180°変えなければならず、子どもにも大きな負担をかけてしまう可能性があります。親と同居していると、親の所得も児童扶養手当の算定上の所得に含まれ、同居しない場合に比べて金額が低くなる可能性もあります。

一時保育(一時預かり)

一時保育(一時預かり)は、保育園や幼稚園が園に通っていない子どもを数時間、あるいは1日単位で預かってもらえるサービスです。就労の有無に関係なく、子どもをもつ親であれば誰でも利用できます。

一時保育は国の一時預かり事業に基づいて実施されているサービスです。一時保育を実施している園、子どもの対象年齢、利用できる曜日・時間帯、利用料金、利用までの手順などはお住いの自治体や園によって異なります。HPなどで確認しておきましょう。

ファミリーサポートセンター

ファミリーサポートセンターは自治体が主体となって行うファミリーサポート事業に基づき設けられた施設です。ファミリーサポート事業では、子育てを応援して欲しい人(依頼会員)と応援したい人(提供会員)が会員となって、子どもの預かりや送迎、病児・病後児保育などの子育て支援を行っています。利用するには会員登録が必要です。いざというときに利用できるよう、時間があるときに登録しておくとよいでしょう。

こちらも利用できる事業内容、曜日・時間帯、利用料金などはお住いの自治体によって異なります。お住いの自治体のHPで確認しておきましょう。

病児・病後児保育

病児・病後児保育は、子どもが病気、怪我、あるいは回復期途中にあって保育園に預けることができない場合に代わりに預かってもらえるサービスです。病児保育には託児タイプの「施設型」と保育士などが自宅にきてくれる「訪問型」があります。また、病後児保育には病院が運営している「医療施設併設型」、保育園が運営している「保育所併設型」、民間が運営している「単独型」があります。

対象となる子どもは0歳(ただし、首が座っている月齢以降)~小学6年までとされていることがほとんどで、利用料金は1日あたり「2,000円」が相場です。ただし、1施設あたり2~5名程度の定員がもうけられており、利用するには事前登録が必要です。

ベビーシッター(ベビー&キッズシッター)

ベビーシッターとは、自宅に来て子どもの面倒をみてくれる保育提供者です。「ベビー」とついていますが、下は0歳から上は小学6年生までの子どもを対象とされていることが多いです。子どものお世話だけでなく、送迎や食事、入浴の介助、寝かしつけなども依頼できます。

サービスの内容、利用料金などは利用先によって異なります。利用料金は1時間あたり「1,800円~4,000円」と若干費用が高めです。ただ、現在は国が費用の一部を助成する制度(こども家庭庁ベビーシッター券)を設けているほか、自治体によっては国と似たような制度を設けているところもありますので調べてみるといいと思います。

保育ママ

保育ママとは国が推進する「家庭的保育事業」に従事する人のことで、正式には「家庭的保育事業者」といいます。保育ママになるには一定の条件をクリアする必要はあるものの、保育士の資格は必要とされていません。

0歳~2歳までの子どもが対象で、基本的に午前8時から午後6時までの間、保育ママの自宅で預かってもらうことができます。預ける理由は問われません。保育ママによっては土曜日も預かってもらうことができます。ただし、定員が2~3名(補助者がいる場合は5名)までです。利用料金は1時間あたり「1,500円」が相場です。

ショートステイ、トワイライトステイ

ショートステイ(短期入所生活援助事業)とトワイライトステイ(夜間養護等事業)は、自治体が実施している子育て短期支援事業です。

ショートステイは、親の病気などの理由から家庭での養育が難しくなった場合に、児童養護施設や乳児院で原則として7日まで預かってくれるサービスです。

一方、トワイライトステイには平日の夜間(おおむね17時~22時)に子どもを預かってくれるサービス(夜間養護事業)と休日に預かってくれるサービス(休日預かり事業)があります。

18歳未満の子どもが対象で、利用料金は生活保護世帯、住民税非課税世帯、それ以外によって異なります。

まとめ【実家以外】

 一時保育ファミリー病児・病後
対象年齢0歳~6歳(未就園児)0歳~小学6年0歳~小学6年
利用の理由問われない問われない病気、怪我、回復期
利用料金500円~/1時間~500円~/1時間~2,000円~/1日
時間・期間1時間~1時間~1日
注意点空きがないことも事前登録が必要事前登録が必要
問い合わせ先センター
 ベビーシッター保育ママ子育て短期支援事業
対象年齢0歳~小学6年0歳~2歳18歳未満
利用の理由問われない問われない親の病気、夜間など
利用料金1,800円~/1時間~1,500円~/1時間~無料~
時間・期間1時間~1時間~
注意点割高割高、定員制限役所へ申請が必要
問い合わせ先各事業主体保育ママ役所

※対象年齢、利用料金などはお住いの自治体、園などによって異なります。必ずHPなどで確認するようにしてください。

子どもの預け先【小学生】

小学生の子どもの預け先としては、すでに紹介した

  • ファミリーサポートセンター
  • 病児、病後児保育
  • ショートステイ、トワイライトステイ

のほか次のような預け先があります。

放課後児童クラブ

放課後児童クラブは、学校に併設された施設などで、親が共働きなどで家庭にいない子どもを預かるサービスです。児童クラブ、学童クラブ、学童保育などとも呼ばれます。自治体のほか、民間が運営主体となっている施設もあります。一定の研修を受けた学童指導員が子どもをみていますが、必ずしも教員免許、保育士などの免許・資格をもっているわけではありません。

放課後、子どもが家に帰ってきても子どもをみることができない、ということが利用条件です。申請して条件をクリアした方のみが利用できます。施設によっては小学3年生までしか預けることができないところもあります。その他、利用条件や子どもを預かってもらえる曜日・時間、利用料金などは施設によって異なります。HPなどで確認しておきましょう。

放課後子ども教室

放課後子ども教室は、地域の方々のボランティア協力の下、学習やスポーツ、様々な体験学習のための施設(教室、体育館など)を提供するサービスです。

放課後児童クラブは厚生労働省が所管しているのに対し、放課後児童クラブは文部科学省が所管しています。また、放課後児童クラブには親が共働きの子どもなどの利用条件がありますが、放課後子ども教室には利用条件はなく、すべての小学生の子どもが対象です。

預かってもらえるのは平日の17時(あるいは18時)までです。利用料金は子どもに何かあったときのための保険料と教材費、工作費などの実費です。

預け先を利用する際の注意点

子どもを預け先に預けるにあたっては次の点に注意が必要です。

預け先のルールを確認しておく

まず、預け先のルールを確認しておくことです。

預け先によっては利用条件が設けられています。どんな場合に利用できるのか確認しておきましょう。また、利用までの流れや手順もあわせて確認しておきましょう。利用が決まった後は、もってきて欲しいもの、反対にもってきてはいけないものを指定されますので、きちんと確認しておく必要があります。

送迎が必要

次に、基本、預け先までの送迎は自分でしなければいけないことです。

預け先を探すにあたっては、仕事との関係で送迎ができる距離にあるのか、自宅との位置関係にあるのかは確認しておく必要があります。預け先によってはオプションで送迎をしてくれるところもありますが、頼む場合は別途料金がかかります。