- 離婚の報告は誰にすればいいですか?
- どのタイミングですればいいですか?
- 離婚報告にはどのようなやり方がありますか?
- 相手によってタイミング、やり方が異なりますか?
この記事ではこのような疑問、悩みにお応えします。
結婚のときそうであったように、離婚という人生の節目は、あなたのみならず周囲の人にも様々な影響を及ぼします。そのため、離婚のときも、これまでお世話になった人、離婚後もお世話になる人に対して離婚の報告はした方がいいでしょう。
ただ、特に離婚が初めてという方にとっては、誰に、どのタイミングで、どのような方法で報告したらいいのか迷うという方も多いのでないしょうか?離婚の報告をする相手、タイミングを間違えると、のちのち面倒なことにもなりかねません。
そこで、今回は、離婚の報告をすべき(した方がいい)相手や相手別の報告のタイミング、報告のやり方などについて詳しく解説していきたいと思います。
この記事を書いた人
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離婚・夫婦問題のみを取り扱う行政書士です。夫婦トラブルの相談(カウンセリング)、離婚・不倫関係の各種書面の作成などに対応しています。自身も2児の父親として子育て真っ最中です。「依頼してよかった」と思っていただけるよう、誠心誠意、最後まで責任をもって対応いたします。
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離婚報告の相手とタイミング(目安)
一般的に離婚の報告をすべき(した方がいい)相手とタイミングは次のとおりです。
相手 | タイミング |
親、親族 | 離婚前 |
会社(直属の上司、人事担当者) | 離婚直後 |
仲人、付き合いのある友人 | 離婚後すみやかに |
子どもの預け先(保育園、学校など) | 離婚後すみやかに |
結婚式に呼んだ親族、友人 | 離婚後折をみて |
親、親族は離婚前
まず、離婚の報告をすべき相手は親、親族(兄弟姉妹)です。親、親族へ離婚を報告するタイミングは、相手と離婚に合意できたとき、離婚が決まった段階です。
この段階で親、親族に報告しておけば、離婚する前も、離婚した後も、様々なサポートを受けることができます。離婚前後を一人で乗り切っていくのは精神的にも、経済的にもとても大変なことですから、親、親族のサポートはあなたを支える大きな力となるでしょう。
なお、相手との話し合いの間に親、親族を入れることは避けた方が無難です。どうしても肩入れしてしまい冷静、公平な話し合いを進めることは期待できません。かえって話し合いが紛糾し、離婚までに余計な労力や時間を費やしてしまう可能性が高くなりますので注意が必要です。
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会社は離婚直後
次に、離婚の報告をした方がいい相手は会社です。具体的には直属の上司と人事担当者です。会社へ離婚を報告するタイミングは、離婚が成立した直後です。
直属の上司への報告を後回しにし、あとでまわりまわって上司の耳に入ったとなると、「なんで直接報告してくれないのだ」などと上司の気分を害し、上司との関係が悪くなり、仕事にも影響する可能性があります。はやめに上司に相談しておけば、離婚後子育てなどで大変なときに仕事上の配慮をしてくれるかもしれません。
また、人事担当者に報告しなければいけないのは、苗字などの変更によって人事担当者が社会保険や雇用保険などで諸手続きをとる必要があるからです。その他、離婚後の家族構成によっては扶養や手当(家族手当など)の関係で諸手続きが必要となることがあります。離婚によって苗字や家族構成などが変わる場合は速やかに担当部署に報告しましょう。
仲人、友人は離婚後すみやかに
次に、離婚の報告をした方がいい相手は仲人、日頃から付き合いのある友人です。離婚を報告するタイミングは、会社ほどはやくなくてよいですが、あまり離婚から間を空けずに行いましょう。
仲人は自分たちの結婚を見守ってくれた人です。親、親族以外であれば、誰よりも夫婦に愛情と関心を抱きながら生活していることでしょう。そのため、結婚の「はじまり」のみならず「おわり」の場面でもきちんと報告することが礼儀といえます。
また、日頃から付き合いのある友人にもきちんと報告しておきましょう。報告を受けた友人とすれば、何か力になってあげたいと思うはずです。報告しておけば、何か困ったときに力になってくれます。何も報告しないでいると、相手に「なんで言ってくれなかったのか」と思わせ、関係が悪化してしまう可能性がありますので注意が必要です。
子どもの預け先も離婚後すみやかに
次に、離婚の報告をした方がいい相手は子どもが通っている保育園や幼稚園、学校などの子どもの預け先です。特に、離婚するにあたって就職・転職する場合、親・子どもの苗字、住所が変更する場合ははやめに報告しておいた方がよいでしょう。
また、離婚して生活環境が変わる中で子どもの心境に乱れが生じ、一時的にでも園や学校での生活をうまく送ることができないタイミングが出てくるかもしれません。あらかじめ預け先に報告しておけば、仮に子どもがこうした状況になった場合でも、子どもの気持ちに寄り添いながら適切に対応しれくれるでしょう。
その他、子どもの連れ去りのおそれがある場合には、預け先の協力が必要不可欠ですから、この場合もはやめに報告した方がいいでしょう。
結婚式に呼んだ親族・友人は離婚後折りを見て
最後に、離婚の報告をした方がいい相手は、結婚式に呼んだ親族・友人の中でも今も付き合いがある人です。離婚を報告するタイミングは、離婚した後折をみてから(離婚後の生活がひと段落してから)でもよいでしょう。
離婚報告のコツ【相手別】
離婚の報告はタイミングだけでなく、伝え方も重要です。伝え方によっては、離婚後の相手との関係性が変わってしまうこともあるからです。そこで、以下では、離婚の報告をすべき(した方がいい)相手別に、上手な報告の伝え方について解説していきたいと思います。
親・親族、会社、子どもの預け先は口頭で
まず、
- 親
- 日頃から付き合いがある親族、友人
- 会社
- 子どもの預け先
に対しては、口頭(電話を含む)で報告した方がよいでしょう(ただし、手紙やメールが絶対にダメというわけではありません)。
いきなり報告を切り出すと相手がびっくりする可能性がありますので、あらかじめ「○○(日時)に大事な話がしたい」といってワンクッション置くのも一つの方法です。また、落ち着いて報告することができるよう、実際に報告する際のタイミングや報告する場所にも注意しましょう。
親・親族には離婚することだけでなく、離婚後どうやって生活していくかまで詳しく話しましょう。実家に住まわせてもらったり、子どもの面倒をみてくれたりと、あなたの力になってくれるはずです。離婚理由など立ち入ったことを聞かれた場合は話してもかまいません。
日頃から付き合いがある親族、友人に対しては、相手が秘密を守ってくれる相手である場合には離婚の経緯や離婚の理由など詳しいことを話してもいいでしょ。一方、会社や子どもの預け先に対しては離婚したことだけを端的に伝えるだけで十分です。
※離婚の事情を聞きたがる親族、友人で、事情を詳しく話したくない人に対しては、「心配してくれてありがとうございます。ただ、今は詳しい事情を話す気にはなれません。何か困ったときは相談させていただきますので、そのときはよろしくお願いします。」などと言って、上手に話を断りましょう。
その他は挨拶状・手紙、メールでも【文例付】
次に、
- 仲人
に対しては、挨拶状(か手紙)がよいです(口頭でもかまいません)。結婚のときお世話になった方、目上の方ですので、失礼がないよう文面には気をつけましょう。また、パソコンより手書きの方が、内容に気持ちがこもっていて相手に伝わりやすいかもしれません。
①まずは離婚したことを報告しましょう
②いれまでお世話になった感謝の意を忘れずに示しましょう
③近況を書きましょう
④引き続き見守っていただきたい旨を書きましょう
一方、
- 日頃から付き合いがない親族、友人
- 結婚式に呼んだ親族、友人
に対しては、メール・LINEで報告しても大丈夫です。あるいは、引っ越しをする際に、はがきを出すのも一つの方法です。離婚の際に旧姓に戻る方は、苗字を変えたこと、配偶者の名前を削除していることだけで、相手が離婚を察してくれることもあります(※)。
※旧姓に戻らない場合でも、配偶者の名前を削除していること、住所を変更したことだけでも離婚を察してくれることもあります。
年賀状での離婚報告は?
挨拶状や手紙、メール以外にも年賀状で報告するのもありです(あくまで個人的な意見で、やめた方がいい、非常識だという見解もあります)。ただし、誰しも新年は新しい、前向きな気持ちで迎えたいと思っていますので、文面はポジティブな内容となるように気をつけなければいけません。
あるいは、先ほどの述べたように、離婚の際に旧姓に戻る方は、あえて離婚のことに触れないという方法もあります。旧姓に戻ったこと、年賀状に配偶者の名前が書かれていないことなどから、自然と相手が離婚したことを察してくれるかもしれません。
離婚報告しなくてよい相手
離婚という大変なときに、離婚の報告はあなたにとって大きな負担、ストレスとなります。そのため、これまで述べてきたように、離婚の報告をする相手は一定の人に限定し、その他の普段交流がない
- ママ友
- 友人
- 同僚
などには「あえてしなくても、そのうち伝わるだろう」と割り切った気持ちでいることが大切です。
あなたが離婚したからといって、普段交流のない人の生活に何か支障や迷惑がかかるわけではありませんし、あまりに不必要に報告してしまうと誤った情報が拡散され、離婚後の生活や仕事に支障が生じてしまうそおれがあります。
離婚の報告をする相手は、あなたが「この人なら変な噂を流さないし大丈夫」、「信用できる」と思える人だけにすれば十分です。
まとめ
今回のまとめです。
- 離婚の報告をする相手は親・親族、会社(直属の上司、人事担当者)、仲人、普段交流がある友人、子どもの預け先
- 離婚の報告する相手によって報告のタイミング、報告の仕方が異なる
- 離婚の報告をする相手をしっかり見極め、不必要に報告してしまわないよう注意する