離婚協議書に書く内容とは?必ずおさえておくべきポイントを解説

相談者
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離婚協議書にはどんな内容を書けばよいのでしょうか?

行政書士こぶき
行政書士こぶき

離婚協議書に書く内容(項目)はある程度決まってきます。その項目の中から、離婚後に揉める可能性があり、離婚前にきちんと取り決めておいた方がよい項目をピックアップし、夫婦で話し合っておく必要があります。各項目の内容は夫婦で話し合って合意した内容を書くことになります。以下では、離婚協議書に書くことが多い項目について解説していきます。

離婚等の合意

第1条(離婚等の合意)

 夫〇〇〇〇(以下「甲」という。)と妻〇〇〇〇(以下「乙」という。)は、協議離婚する(以下「本件離婚」という)こと及びその届出は乙において速やかに行うことに合意した。

まずはじめに、協議離婚を成立させるために必要な、離婚に合意していること(離婚意思があること)離婚届を役所に提出すること、を書きます。

親権者

第〇条(親権者)

 甲及び乙は、甲乙間の長男〇〇〇〇(平成〇〇年〇月〇日生、以下「丙」という。)及び長女〇〇〇〇(令和〇年〇月〇日生、以下「丁」という。)の親権者をいずれも乙と定め、乙において監護養育する。

子どもがいる場合は誰が、誰の親権者になるかを書きます。親権者を定めていないと離婚届は受理されません。

養育費

第〇条(養育費)

 甲は、乙に対し、丙及び丁の養育費として、令和〇年〇月から丙及び丁がそれぞれ満20歳に達する日の属する月まで、各人について1か月金3万円ずつを、毎月末日までに、乙の指定する金融機関の預金口座に振り込んで支払う。振込手数料は、甲の負担とする。

養育費については金額のほか、支払始期支払終期(いつからいつまで支払ってもらうのか)、支払期限(いつまでに支払ってもらうのか)、支払方法(支払い方法はどうするのか)を書きます。

面会交流

第〇条(面会交流)

 乙は、甲が丙及び丁と面会交流することを認める。その面会の回数は1か月1回程度を基準とし、具体的な回数、日時、場所及び方法については、丙及び丁の利益を最も優先して考慮し、甲及び乙が誠実に協議してこれを定める。

面会交流については、離婚の段階では上記のようにざっくりとした内容で合意しておくことが一般的です。もちろん、詳細に取り決めておくことも可能です。

慰謝料

第〇条(慰謝料)

 甲は、乙に対し、本件離婚による慰謝料として、金〇〇万円の支払義務のあることを認め、これを令和〇年〇月〇日までに、乙の指定する金融機関の預金口座に振り込んで支払う。振込手数料は、甲の負担とする。

慰謝料についても金額のほか、支払期限支払方法は必ず書くようにしましょう。

財産分与

第〇条(財産分与)

 甲は、乙に対し、本件離婚に伴う財産分与として、次の不動産を譲渡することとし、同不動産について、上記財産分与を原因として、乙のために所有権移転手続をする。登記手続費用は、乙の負担とする。

不動産を財産分与する場合の例です。

通知義務

第〇条(通知義務)

 甲は、勤務先、住所又は連絡先(電話番号等)を変更したときは、直ちに乙に通知する。乙は、住所、連絡先(電話番号等)又は上記の金融機関の預金口座を変更したときは、直ちに甲に通知する。

離婚後の養育費の支払い、面会交流のためには、お互いの個人情報を把握しておくことが望ましいです。上記はお互いに通知する義務を定めていますが、養育費の支払義務者(甲)のみに義務を課す定めを設けることも可能です。

禁止事項

第〇条(禁止事項)

 甲及び乙は、本件離婚成立後に、理由の如何を問わず、本件離婚に関し相手方を誹謗中傷してはならない。

離婚するにあたって、相手(お互い)にして欲しくないことがあれば離婚協議書に盛り込むことができます。上記は誹謗中傷の例ですが、誹謗中傷の禁止以外の要望も盛り込むことが可能です。

清算条項

第〇条(清算条項)

 甲及び乙は、本件離婚に関し、以上をもって全て解決したものとし、今後、財産分与、慰謝料等名目のいかんを問わず、互いに何らかの財産上の請求をしない。また、甲及び乙は、本公正証書に定めるほか、何らの債権債務のないことを相互に確認する。

清算条項を設けると、離婚後にあらためて慰謝料や財産分与を請求できなくなりますので注意しましょう。離婚後、一切の請求を排除しあいのであれば「本件離婚に関し」という文言を削除することも考えられます。

公正証書の作成

第〇条(公正証書)

 甲及び乙は、本協議書と同趣旨の強制執行認諾文言付公正証書を作成することに合意する。ただし、公正証書作成費用は、甲乙折半で負担する。

公正証書を作成する場合は、お互いが作成することに合意しておく必要があります。作成費用をどのような形で負担するのかも取り決めておくと安心です。

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投稿者プロフィール

小吹 淳
小吹 淳
離婚分野を中心に取り扱う行政書士です。 行政書士に登録する前は法律事務所に約4年、その前は官庁に約13年勤務していました。実務を通じて法律に携わってきた経験を基に、離婚に関する書面の作成をサポートさせていただきます。